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どうしたんですか?ケンジロウさん

セルをコピーすると参照するセルも一緒に動いてしまうのってなんとかならないかな?いちいち入力し直すの面倒くさくて。

なるほど・・・セル参照が理解できていないようですね
スプレッドシートを使っていくためにはセル参照の理解が欠かせませんので説明していきますね。

セル参照??・・
セルの相対参照と絶対参照とは
セル参照には「相対参照」と「絶対参照」の2つの参照方法があります。
相対参照
数式をコピーした時に、その方向に参照先のセル番号がずれる状態です。
例えば「=A1」とA1セルを参照しているセルを下にコピーしていくとその下のセルは「=A1」「=A2」・・・と1つずつずれていきます。

今のケンジロウさんの状態ですね。
絶対参照
数式をどの方向にコピーしても、参照先が変わらない状態です。
絶対参照では、列名や行名に【$】マークが付くので相対参照なのか絶対参照なのかわかるようになっています。
例えば「=$A1$1」という計算式を下にコピーしていくとその下のセルは「=$A1$1」と固定されたままコピーされていきます。

絶対参照にすれば今回の悩みは解決しそうだな・・・
この理解は非常に重要なのでもう一つ例を出しますね。
下図のような表で果物の売上構成比を出してみましょう。
構成比を出したいので、「項目の売上/売上合計」となります。
ですのでC2セルには「=B2/B9」が入っている状態です。
まずは相対参照のままコピーしてしまうとどうなるでしょうか?
分母になるB9の参照は変えたくないのですが、「B10」「B11」と変わっていってしまいますね。
結果エラーとなってしまいます。
このことから分母であるB9を絶対参照に変えて結果をみてみます。
C2セルには「=B2/$B$9」と入っている状態です。
分母のB9は変わらず分子のB2だけが「B3」「B4」と変わっていき結果構成比が求められていますね。
列と行それぞれ別に絶対参照をつける
先程の例では「$B$9」と列と行それぞれの前に「$」マークがついていますが、列だけ・行だけを絶対参照にすることができます。
例でみてみましょう。
まずは列絶対参照です。列絶対参照は列の前に「$」になります。
C列のセルには「=$A2~$A7」が入っています。I列までコピーするとどうなるでしょうか?
A列が絶対参照になっているため右方向にコピーしてもA列の参照は変わりません。
次に行絶対参照をみてみます。行絶対参照は行の前に「$」です。
3行目には「=A$1~G$1」が入っています。7行目までコピーするとどうなるでしょうか?
1行目が絶対参照にされているためコピーしても1行目の参照は変わりません。
行が絶対参照されていないと下のようになってしまいます。

なるほど・・・少し混乱しそうだな・・・

相対参照と絶対参照はすごく重要なのできちんと理解しておきましょう。
絶対参照の参照方法を切り替える
絶対参照にする際に列と行の前に「$」を入力しますが、キーボードで参照方法を変更することができます。
計算式内のセル参照を選択した状態で「F4」キーを押すと押すたびに下記のように変わります。
相対参照→絶対参照→行絶対参照→列絶対参照→相対参照
セル参照を使って表を作ってみよう
下図を使って説明していきます。
C3セルに「=B3*C2」と計算式を入れて数量:10 単価:200 の場合の合計金額が出るようにします。
しかしそのままC3セルをC9セルまでコピーしてしまうと・・・
失敗してしまいました。
原因は2行目を参照し続けたいのですが移動してしまっているからです。
ですのでC3セルへ2行行目が移動しないように「=B3*C$2」と2行目絶対参照を付けます。
確認してみると・・・
今度は成功しましたね。
では今度はC列をI列までコピーしてみましょう。
やはり失敗してしまいました。
もうおわかりですね。原因はB列を参照し続けたいが相対参照なので移動してしまっています。
ですのでC2セル~C9セルへB列が移動しないように「=$B3*C$2」~「=$B9*C$2」とB列絶対参照とします。
確認してみると・・・
ばっちり成功しましたね。

少し長くなりましたね。先程も言いましたが相対参照と絶対参照は非常に大切なのでしっかり覚えておきましょう。

覚えきれるのか・・・
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